2008年07月11日(金) 高知新聞夕刊 夏本番!サマースクール
大月発黒潮便り(黒潮実感センター)
夏本番!サマースクール

澄み切った海でのシュノーケリング(写真はいずれも大月町柏島) 定番シュノーケリング
「目は口ほどにものを言い」。マスク(水中めがね)越しにかいま見る子ども達の眼から、感動が伝わってくる。今まで体験したことのない水の透明度やサンゴの上を泳ぎ回る色とりどりの魚達。柏島で行っている子どもサマースクールの一番人気はやはりシュノーケリングだ。
シュノーケリングとは、シュノーケルという水面で呼吸ができる筒をマスク(水中めがね)に付け、フィン(足ヒレ)をはいて行う至ってシンプルな、泳ぎながら海の中を観察することができる方法だ。スキューバダイビングと違って高価で重い機材を使わなくても、気軽に海を楽しめる方法として人気が高い。お手軽感もありシュノーケリングセットのレンタルだけして泳ぐ人が多いが、実は事故も多い。シュノーケルの正しい使い方をマスターしていないと思わぬ事故に遭う。誤って水を飲んでしまっておぼれるケースが跡を絶たない。
少人数対象に基礎から練習(坂橋雄二氏撮影)
黒潮実感センターでは少人数を対象に、マスク、フィンの使い方からシュノーケルの使い方、さらにそれらをマスターした子ども達にはスキンダイビング(素潜り)の方法も教える。始めは足の着かないところで泳ぐのをためらっていた子ども達も、基礎から教えていくことで、あっという間に上達し、水深3〜5メートルの海に船からドンドン飛び込んではしゃいでいる。
元気いっぱいに飛び込む子どもたち
泳いだあとは教室に戻り、海で見た魚や海の生き物たちについて、そのおもしろい生態などについてレクチャーし、海の生き物に興味を持ってもらう。

夜の生き物観察 夜も魅力いっぱい
夜海に行く人はあまりいないだろうが、夜の海は魅力一杯だ。日没後懐中電灯とタモ網、バケツにルーペなどをもって岸壁を探索する。懐中電灯で岸壁を照らすと赤いルビーのような光があっちこっちに見える。エビの眼だ。光に反射して怪しく光る。よく見るとタビエビやイセエビなども見える。その他タコやウミケムシ、ウミシダ、ウミウシなど次から次へと見たことの無いような生き物が次々現れ子ども達は興奮する。浮き桟橋の縁を覗くと赤やピンクのソフトコーラル(柔らかいサンゴの一種)がお花畑のように広がっていて子ども達からうわーっと歓声が漏れる。
海の中のお花畑(ソフトコーラル)夜行性ということはないのだが、ハリセンボンも多く、特に子ども達には人気が高い。網ですくって観察するとプーっとふくれ、懐中電灯で下から照らすとフグ提灯の出来上がり。恐る恐るハリセンボンにさわる。痛そうなトゲも頭の方から尾っぽに向けてなでるとトゲが倒れて痛くないことに気づく。魚が弱らないように気にかけながら、じっくり観察する。図鑑やテレビで知ってる魚が始めて生の生き物であることに気づく瞬間だ。
観察会も終盤を迎え、最後に懐中電灯を消して海にタモ網を入れ右に左に動かしてみる。「うわ、きれい」と声が上がる。夜光虫が網に刺激されきらきら光る様はまるで夜空にきらめく天の川のようだ。
ハリセンボンのフグちょうちん
様々なメニュー
サマースクールではこの他、クリアカヌーや釣り体験、ビーチコーミング&クラフトづくり、島巡りなどなど、様々なアクティビティを組み合わせて、子ども達に本物に触れる機会を提供している。感受性豊かな子どもの頃の自然体験は、将来きっと役に立つはずだ。
黒潮実感センターのサマースクールではリピーターが多く、子ども達の成長を毎年見ることができる。今年ももう少しで夏休み。たくましく成長した子ども達の笑顔に会えると思うとうれしくなる。
柏島海中散歩
人相悪いチアガール
キンチャクガニ
キンチャクガニは、いつもハサミにカニハサミイソギンチャクを鋏んでいます。敵に襲われるとこのイソギンチャクを振りかざして相手を威嚇します。特に、タコ相手には、このイソギンチャク攻撃が非常に有効なようです。その仕草はボンボンを振るチアガールのようですが、いかんせん人相(カニ相?)が悪いです。
割れ落ちたサンゴのがれきもキンチャクガニにとっては良い隠れ家になっています。
サンゴ礁や岩礁の浅海に生息。甲幅1 cm 程度
(アクアス提供)
(センター長・神田 優)
夏本番!サマースクール

澄み切った海でのシュノーケリング(写真はいずれも大月町柏島)
「目は口ほどにものを言い」。マスク(水中めがね)越しにかいま見る子ども達の眼から、感動が伝わってくる。今まで体験したことのない水の透明度やサンゴの上を泳ぎ回る色とりどりの魚達。柏島で行っている子どもサマースクールの一番人気はやはりシュノーケリングだ。
シュノーケリングとは、シュノーケルという水面で呼吸ができる筒をマスク(水中めがね)に付け、フィン(足ヒレ)をはいて行う至ってシンプルな、泳ぎながら海の中を観察することができる方法だ。スキューバダイビングと違って高価で重い機材を使わなくても、気軽に海を楽しめる方法として人気が高い。お手軽感もありシュノーケリングセットのレンタルだけして泳ぐ人が多いが、実は事故も多い。シュノーケルの正しい使い方をマスターしていないと思わぬ事故に遭う。誤って水を飲んでしまっておぼれるケースが跡を絶たない。

少人数対象に基礎から練習(坂橋雄二氏撮影)
黒潮実感センターでは少人数を対象に、マスク、フィンの使い方からシュノーケルの使い方、さらにそれらをマスターした子ども達にはスキンダイビング(素潜り)の方法も教える。始めは足の着かないところで泳ぐのをためらっていた子ども達も、基礎から教えていくことで、あっという間に上達し、水深3〜5メートルの海に船からドンドン飛び込んではしゃいでいる。

元気いっぱいに飛び込む子どもたち
泳いだあとは教室に戻り、海で見た魚や海の生き物たちについて、そのおもしろい生態などについてレクチャーし、海の生き物に興味を持ってもらう。

夜の生き物観察
夜海に行く人はあまりいないだろうが、夜の海は魅力一杯だ。日没後懐中電灯とタモ網、バケツにルーペなどをもって岸壁を探索する。懐中電灯で岸壁を照らすと赤いルビーのような光があっちこっちに見える。エビの眼だ。光に反射して怪しく光る。よく見るとタビエビやイセエビなども見える。その他タコやウミケムシ、ウミシダ、ウミウシなど次から次へと見たことの無いような生き物が次々現れ子ども達は興奮する。浮き桟橋の縁を覗くと赤やピンクのソフトコーラル(柔らかいサンゴの一種)がお花畑のように広がっていて子ども達からうわーっと歓声が漏れる。

海の中のお花畑(ソフトコーラル)
観察会も終盤を迎え、最後に懐中電灯を消して海にタモ網を入れ右に左に動かしてみる。「うわ、きれい」と声が上がる。夜光虫が網に刺激されきらきら光る様はまるで夜空にきらめく天の川のようだ。

ハリセンボンのフグちょうちん
様々なメニュー
サマースクールではこの他、クリアカヌーや釣り体験、ビーチコーミング&クラフトづくり、島巡りなどなど、様々なアクティビティを組み合わせて、子ども達に本物に触れる機会を提供している。感受性豊かな子どもの頃の自然体験は、将来きっと役に立つはずだ。
黒潮実感センターのサマースクールではリピーターが多く、子ども達の成長を毎年見ることができる。今年ももう少しで夏休み。たくましく成長した子ども達の笑顔に会えると思うとうれしくなる。
柏島海中散歩
人相悪いチアガール
キンチャクガニ
キンチャクガニは、いつもハサミにカニハサミイソギンチャクを鋏んでいます。敵に襲われるとこのイソギンチャクを振りかざして相手を威嚇します。特に、タコ相手には、このイソギンチャク攻撃が非常に有効なようです。その仕草はボンボンを振るチアガールのようですが、いかんせん人相(カニ相?)が悪いです。

サンゴ礁や岩礁の浅海に生息。甲幅1 cm 程度
(アクアス提供)
(センター長・神田 優)
更新:
諒太
/2009年 01月 06日 17時 37分