2009年08月28日(金) 高知新聞夕刊 始動!84プロジェクト
大月発 くろしお便り(黒潮実感センター)
始動!84プロジェクト

森のエキスではぐくまれたどろめ(チリメン、カチリ、カエリが交ざっている)
2009年8月4日、「84プロジェクト」が高知市でスタートした。
「高知県の森林率84%は日本一だそうです。この森を『CO2を固定する巨大なマシン』と考えたらどうでしょう。アタマのスイッチを入れかえるだけで明るいビジョンが開けます。赤字だった山は、あたらしい価値を持ったグリーンの山に変わります。天から授かった財産『84』はちよんを豊かな数字としてとらえなおし、グリーン産業、グリーン観光を起こす!46番目の国から『あたらしいユタカサのスイッチ』をONにするのです」。
と84プロジェクトの提唱者、香美市在住のデザイナー、梅原真さんはこう語る。この考え方に賛同する様々な人があつまり、8月4日、84プロジェクトがスタートしたのだ。私も賛同する一人だ。
高知県が持つ様々な資源のブランド化を目指す構想で、これまで林業の衰退でマイナスイメージが強かった高知の山をプラス思考で捉える。具体的には、高知産の間伐材を「はちよん材」としたり、その材で作る机は「はちよんデスク」、また高知のカツオは「はちよんカツオ」などといったブランド化を進めようとしている。

柏島学で講義をする梅原真さん
柏島学で84講義
8月26日、高知大学の共通講義「土佐の海の環境学〜柏島の海から考える〜(通称:柏島学)」が柏島で開かれ、梅原さんに「高知を84はちよんで元気にする」と題した講義をしてもらい、その後、講義を受けて行政、漁業、林業関係者らをパネリストにシンポジウムを行った。
梅原さんの仕事のスタイルである「農・林・水産業掛けるデザインにより新しい価値を生み出す」といったデザインの力や、新しい物の見方に触れ、受講した学生らと熱心な質疑が行われた。大学内に84クラブを作りこの動きを広めていきたいと熱く語る学生もいた。

間伐がされていない県内の荒れた山。したまで光が届かないため下草が生えていない
挨拶は「はちよーん!」
「はちよーん」。8月4日以降、このプロジェクトに触れた人たちの間で奇妙な挨拶が交わされるようになってきた。初めて聞くと「何、それ?」と思うが、そこで「高知は全国一の森林率84%の森の県なんですよ。知ってました? 」と高知県のPRを県民一人一人がすることで高知を活気づけることができればいいと思う。

84プロジェクトのロゴマーク
「どろめ」の森づくり
豊かな森からたっぷりと栄養を含んだ水が海に流れ込む。栄養塩という森の「エキス」は植物プランクトンの生育を促し、それを餌とする動物プランクトン→稚魚→小魚→大きな魚へと渡っていく命のバトンだ。目には見えない森のエキスは、「どろめ」に代表される稚魚に姿を変え、初めて私たちの前に姿を現す。
釜揚げされたちりめんじゃこは一般的に食べられているが、全国的には生シラスと呼ばれるイワシ類の生を、「どろめ」と呼び賞味する高知独自の文化を全国に広めたい。
「森は海の恋人」を合い言葉に、漁師が海の資源を守るために、広葉樹の森を作る運動が近年盛んに行われている。高知では漁師と林業家が協働して「どろめ」の森づくり運動を展開してはどうだろう。
土佐を代表する魚カツオは、どろめの成魚イワシを餌とする。 どろめにカツオ。どちらも土佐の森の豊かさの象徴だ。海の国、土佐の魚は森でもつ。84の森に感謝!

84Tシャツを着た学生たち
84プロジェクトURL:
http://kochi-84project.jp/index.html
センター長・神田 優
始動!84プロジェクト

森のエキスではぐくまれたどろめ(チリメン、カチリ、カエリが交ざっている)
2009年8月4日、「84プロジェクト」が高知市でスタートした。
「高知県の森林率84%は日本一だそうです。この森を『CO2を固定する巨大なマシン』と考えたらどうでしょう。アタマのスイッチを入れかえるだけで明るいビジョンが開けます。赤字だった山は、あたらしい価値を持ったグリーンの山に変わります。天から授かった財産『84』はちよんを豊かな数字としてとらえなおし、グリーン産業、グリーン観光を起こす!46番目の国から『あたらしいユタカサのスイッチ』をONにするのです」。
と84プロジェクトの提唱者、香美市在住のデザイナー、梅原真さんはこう語る。この考え方に賛同する様々な人があつまり、8月4日、84プロジェクトがスタートしたのだ。私も賛同する一人だ。
高知県が持つ様々な資源のブランド化を目指す構想で、これまで林業の衰退でマイナスイメージが強かった高知の山をプラス思考で捉える。具体的には、高知産の間伐材を「はちよん材」としたり、その材で作る机は「はちよんデスク」、また高知のカツオは「はちよんカツオ」などといったブランド化を進めようとしている。

柏島学で講義をする梅原真さん
柏島学で84講義
8月26日、高知大学の共通講義「土佐の海の環境学〜柏島の海から考える〜(通称:柏島学)」が柏島で開かれ、梅原さんに「高知を84はちよんで元気にする」と題した講義をしてもらい、その後、講義を受けて行政、漁業、林業関係者らをパネリストにシンポジウムを行った。
梅原さんの仕事のスタイルである「農・林・水産業掛けるデザインにより新しい価値を生み出す」といったデザインの力や、新しい物の見方に触れ、受講した学生らと熱心な質疑が行われた。大学内に84クラブを作りこの動きを広めていきたいと熱く語る学生もいた。

間伐がされていない県内の荒れた山。したまで光が届かないため下草が生えていない
挨拶は「はちよーん!」
「はちよーん」。8月4日以降、このプロジェクトに触れた人たちの間で奇妙な挨拶が交わされるようになってきた。初めて聞くと「何、それ?」と思うが、そこで「高知は全国一の森林率84%の森の県なんですよ。知ってました? 」と高知県のPRを県民一人一人がすることで高知を活気づけることができればいいと思う。

84プロジェクトのロゴマーク
「どろめ」の森づくり
豊かな森からたっぷりと栄養を含んだ水が海に流れ込む。栄養塩という森の「エキス」は植物プランクトンの生育を促し、それを餌とする動物プランクトン→稚魚→小魚→大きな魚へと渡っていく命のバトンだ。目には見えない森のエキスは、「どろめ」に代表される稚魚に姿を変え、初めて私たちの前に姿を現す。
釜揚げされたちりめんじゃこは一般的に食べられているが、全国的には生シラスと呼ばれるイワシ類の生を、「どろめ」と呼び賞味する高知独自の文化を全国に広めたい。
「森は海の恋人」を合い言葉に、漁師が海の資源を守るために、広葉樹の森を作る運動が近年盛んに行われている。高知では漁師と林業家が協働して「どろめ」の森づくり運動を展開してはどうだろう。
土佐を代表する魚カツオは、どろめの成魚イワシを餌とする。 どろめにカツオ。どちらも土佐の森の豊かさの象徴だ。海の国、土佐の魚は森でもつ。84の森に感謝!

84Tシャツを着た学生たち
84プロジェクトURL:
http://kochi-84project.jp/index.html
センター長・神田 優
更新:
諒太
/2010年 02月 02日 10時 04分